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魔法少女リリカルなのはA→S 第十八話(最終話) ~Side HIJIRI~

 倉瀬聖には過去十年程の記憶が欠落している。そしてその事実を知るものは少ない。
 だが無論全ての記憶を失っているわけではなかった。生活する上で必要な基礎常識はあったし、何故かお菓子に関しては非常に興味を惹かれた。だから「シルフィス・ラスタ」と言う名前のお菓子屋を立ち上げたし、喜ばしい事にその経営も軌道に乗ってくれている。
 だが、同時によく分からない記憶もあった。例えば、たくさんの愛くるしい動物。一部はミッドチルダでも見受けられる動物だったがそれ以外のものもたくさんいた。気になって調べた結果、どうやら九十七管理外世界の「地球」という世界の動物のようだった。
 どうしてその世界の動物の記憶があるかは分からない。順当に考えればその世界の生まれなのだろうが、どうやらその世界にはこの世界の常識である「魔法」に関する知識がないらしい。そうなれば当然、転移装置といった世界を股に掛ける手段もない、という事だ。それに管理外世界は特に行き来が厳しく制限されている。つまり、どうやってこの世界に渡ってきたのかという問題が発生するわけだ。
 そして、何故か異様なまでに印象に残っている記憶が二つあった。ひとつは、妹のように可愛がっていた、金髪の少女の存在。
 確か、ちょっと感情表現の乏しい、でも優しく友達思いの可愛らしい少女だったと思う。
 その少女がどのような存在だったかまでは思い出せない。自分は黒髪だし血の繋がった妹、という線は薄いだろう。それもまた、疑問であった。
 そして、もうひとつ……。


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テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学

魔法少女リリカルなのはA→S 第十七話 ~Side HAYATE Ⅴ~

「……主、ただいま戻りました」

 仕事を終え帰ってきたシグナムの声が家の中に響く。はやてはキッチンで朝食の準備をする手を止めずにその声に答えた。

「ああ、シグナム。おかえり。夜勤お疲れさん……フェイトちゃん、どうやった?」

 シグナムの顔が見えると同時に、はやてはその名を口にする。彼女が暇を見つけてはフェイトの元に向かっている事を知っているからだった。きっと自らが認めたライバルの事が気になってしょうがないのだろう。

「正直、あんな腑抜けたテスタロッサは見るに耐えます」

「あはは、シグナムは相変わらず厳しいなあ」

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魔法少女リリカルなのはA→S 第十六話 ~Side HAYATE Ⅳ~

「……よし、っと」

 魔力の大幅消費とリミットブレイクによる負荷により魔法を放った後すぐに気絶をしてしまったはやてを抱えていた青年ジェノは、近くの島で大きな木に寄りかからせるように彼女を下ろした。
 今の彼女は騎士甲冑も維持出来ない程消耗しているようで、私服の姿になっている。地面に寝かしつけるのは何となく申し訳なかった。

「……ご苦労様です、はやてさん」

 そう言ってはやての頭を優しく撫で、その手に持っていた二冊の書……『蒼天の書』と『夜天の書』をそっと彼女の傍に置く。

「『蒼天の書』は貴女に差し上げます。そいつも、それを望んでいるようですしね。それに、もう私には必要のないものですから」

 そう呟き、青年ジェノは立ち上がった。それと同時に、彼の元に寄ってくる、ひとつの黒い光を放つ小さな玉。

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魔法少女リリカルなのはA→S 第十五話 ~Side HAYATE Ⅲ~

――その昔、世界を創世せし神がいた。創世の神はひとつの杖を用い、踏みしめる大地を、潤す水を、力となる炎を、安らぎを運ぶ風を、青い空を、美しい星を、流れる時を、そして、命を創造した。だが、同時に創世の神は恐れた。自らの創造した命が、遥か未来に他の創造したものを奪う姿を『観て』しまったから。だから創世の神は、『破滅』を創造し、それを親愛なる神に授けた。『もし、私の創造した命が他の創造を奪う事になったら、それは止めなければならない事だ。しかし、私には自分が創造したものを消す事など、出来ようはずがない。だから願う。その時が来たら、その『破滅』の力を持って命の行う略奪を、止めて欲しい』と残して。創世の神の親愛なる神はそれを快く承諾し、『破滅の神』という汚名を喜んで受け入れた。

聖典『創世神話』 第八章二十六節『破滅の創造』より抜粋


「取り敢えずレティ提督に提出予定だったこの『アトロポス』の資料、どないしたらいいと思う?」

 フェイトを見送り自分も出撃の準備を整えつつ、はやては資料の整理を行っていたユーノにそう問いかける。

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魔法少女リリカルなのはA→S 第十四話 ~Side HAYATE Ⅱ~

 寸前のところでフェイト達を助け出す事に成功し、また彼女が気に病んでいた自分の「魔導師」としての部分を聖に認めてもらえるという嬉しい誤算も起こり、はやてはそっと胸を撫で下ろした。
 その後はやては聖が腕を振るった料理をご馳走になった後、きっとまだ話し足りないであろうフェイトを彼の警護も兼ねて残し、一度本局に戻る事にした。
 レティ提督に先程の事件をまとめておいた報告書と守護騎士(ヴォルケンリッター)投入の要請書を提出し、その足で無限書庫の方へと向かう。

「ひゃん!?」

「きゃっ!?」

 そして中に入ろうとした途端、また誰かとぶつかった。声からして今度は女の子のようだった。

「あたた、今日はよう人とぶつかる日やな……ごめんな、大丈夫か?」

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