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C83情報

C83表紙

タイトル:貴方の為に出来ることっ!(イラスト/「Sacred Sisters」鮎原 緋彩)
配置場所:一日目(土曜日)東3 サ-37a
サイズ:新書
ページ数:52ページ
分布価格:400円

という事で冬コミは「ソードアートオンライン」のシリカちゃんSS本です。シリカちゃん可愛いよシリカちゃん。
イベントの参加も久しぶりなので今からwktkが止まらない。

また二日目、三日目もお手伝いとして出没予定です。

二日目:西さ-28b 「NOI's」様 ※女性向
三日目:東ニ-56b 「スタジオにくまん」様 ※男性向

そして今回イラストを担当してくださった「Sacred Sisters」鮎原 緋彩様(今回は「七色の勾玉」 七輝静樹 名義で出展されているようです)も三日目:東セ-03aにて出展されています。ご好意でこちらでもうちの本を置かせてもらえるようなので鮎原先生の本買うついでに見てやってください。

では以下より中身をちょっとだけ公開~。


貴方の為に出来ることっ!イラスト/鮎原 緋彩(Sacred Sisters)


 第五十層、アルケード。
 「竜使いシリカ」の愛称で親しまれる少女、シリカは現在ここを拠点とする中層クラスのハイレベルプレイヤーだ。
 愛らしい容姿とレアモンスター「フェザーリドラ」である子竜、ピナを使役するビーストテイマーであるシリカは、中層クラスのアイドル的存在だった。
 が、シリカは特定の人物と仲良くなることを避けている。恐れている、と言い直してもいいかもしれない。
 もともと全体の二割程度しかいない女性プレイヤー、しかも可愛らしい少女、となれば良くも悪くも特別扱いされることが多くなり、それは結果的に女性プレイヤーから反感を買い、男性プレイヤーからストーカーまがいの行動を取られることもあった。
 故にシリカは特定の人物と深い関係になることはない。パーティーを組んでも長くて二、三週間で抜ける。ギルドは無所属。それがシリカのプレイスタイルだった。
 ……たったひとり、一日だけの「お兄ちゃん」になってくれたある人物を除いて。



「……はぁ」

 アルケードにある飲食店で遅めの夕食を取っていたシリカは、しかしほとんど食が進まずさっきからため息ばかりこぼしていた。大好物のチーズケーキですらピナに与えているくらいだからよほどのことだろう。

「ぴぃ?」

 さっきからフォークで刺して口元に運ばれてくるチーズケーキを喜んで食べながらも、ピナはご主人様の様子がおかしいことに少々困惑気味のようだった。

「………」

 そのご主人様、シリカはことあるごとにメニュー画面を開いては、

「……はぁ」

 ため息の数を増やしていた。

「忙しいのかなぁ、キリトさん……」

 思わず声に出して呟いてしまう。
 そう、シリカは二日前に出したメールの返信をずっと待っているのである。
 相手は「黒の剣士」の異名で知られるプレイヤー、キリト。ソロプレイヤーながら最前線である「攻略組」に所属する名実ともに真のトッププレイヤーのひとりだ。
 シリカは……正確にはシリカとピナは以前キリトに救われたことがある。それもあってか、シリカにとってキリトはこの「SAO」の世界で唯一ともいえる絶対の信頼を置く相手であり、そして……。

「……やっぱり、会いたいなあ。メールのやりとりだけじゃ、おもしろくないよ」

 シリカが初めて、「異性」として意識している男性でもある。本人も最近ようやく、自覚し始めたレベルのものだが。

「でもそれで鬱陶しい子、なんて思われるのは絶対イヤだし……あぅ、それ以前にメール出しすぎかな!? もう鬱陶しい子なんて思われてたらどうしよう……」

 頭を抱えてテーブルに突っ伏すシリカの姿は何というか、おもしろ……もとい、可愛らしい。

「ぴぃ、ぴぃ!」

 そんなシリカの心情を知ってか知らずか、ピナは無邪気にチーズケーキの乗った皿を鼻先でつつきおかわりを要求する。

「……ふふっ、しょうがないなあ。はいピナ、あーん」

 そんなピナの姿に少しだけ笑みが戻ったシリカはチーズケーキをフォークで食べやすい大きさに切り分け、ピナの口元に運ぶ。

「あ、なあ、そう言えば聞いたか? 『血盟騎士団』の副団長の話」

「『閃光のアスナ』のことか? まあこの世界であの人が話題に上らない日はないだろ?」

「うん?」

 隣の席からそんな会話が聞こえ思わず聞き耳を立てるシリカだったが、よくよく考えると確かに「閃光のアスナ」はこの世界ではかなりの有名人だ。
 曰く、「SAO」の女性プレイヤーの中で五指の指に入る美少女だとか。
 曰く、攻略組の中でもトップレベルのプレイヤーだの。
 曰く、デレるとすごいだの。
 最後のひとつはシリカにはよく理解できなかったが、こんな中層プレイヤー圏でも話題に上らない日はない人物だ。話の内容というのもきっとまた誰かが言い寄っているとか、そんな内容だろう。
 そう思い、シリカは隣の会話を聞き流そうとした。

「それにしても攻略組の人で美人さんか……いいなあ、キリトさんと一緒にいられる機会も多いだろうし……そんな美人さんなら、キリトさんも意識してくれるかもしれないし……」

 自分の身体……特に胸の辺り……を見ながら、シリカはさらに深いため息を吐いてしまった。

「どうせまた有名どこのプレイヤーが言い寄っているとか、そんな内容だろ?」

「いやまあ、確かに近いんだが、逆なんだよ。閃光のアスナが、攻略組のひとりに言い寄っているらしいんだ」

「あの閃光のアスナが? 冗談だろ? 『攻略の鬼』とまで呼ばれている女が男に言い寄ってるなんて想像できねえよ」

 その言葉にシリカは少しむっとしてしまう。閃光のアスナだって女の子だ、気になる相手が出来たら変わるに決まっている。恋は女を変える。昔から言われていることなのだから。

「で、その羨ましいお相手は誰よ?」

「キリトっていうビーターだとよ。攻略組では『黒の剣士』なんて呼ばれてるらしい」

 思いも寄らないところで聞こえた、今求めてやまない相手の名前にシリカは思わず立ち上がって声を上げそうになるのを必死で堪えた。別に相手が盗み聞きのスキルを使わなくても聞こえるほどの声で話しているのだから気にする必要はないのだが、それでも盗み聞きである以上ばつが悪い。

「ぴぎっ!?」

 ちなみに彼女の右手に握られたフォークがピナの口の中に刺さっていることにシリカはまだ気が付いていない。

「ビーター!? マジかよ!?」

 代わりに男の方が立ち上がって大声を上げるが、正直ほとんど誰もが同じ反応を示すと思われる。
 ビーター。チーターとベーターを掛け合わせたベータテスト参加者への侮蔑を込めた総称である。
 SAO正式サービス開始当初、ほとんどのベータテスターがある程度の攻略情報を持っていることを良いことに効率の良い狩り場、クエストを独占した。
 普通のMMORPGならそこまで問題にならなかったかもしれない。また、例えなっても人の噂も何とやら、数ヶ月も立てばベータテスターも未経験の階層に入り、その情報は役に立たなくなる。
 何よりこの情報化社会。情報を手に入れる手段は、それこそ無限にある。言ってしまえば情報の賞味期限は、圧倒的に短い。
 このベータテスターの行動がSAOで問題になったのは、このSAOが普通のMMORPGとは状況が極端に違うからだろう。
 まず、このSAOの世界に情報伝達が皆無といっていいほどに少ない。それは情報の伝達速度が極端に遅いことを意味する。
 情報の賞味期限が長いということは、それを独占しようとする人間が現れ、情報を売り買いすることで商売も出来るようになるということであり……つまり、価値が跳ね上がったのである。
 そして、この世界以外での情報入手方法も存在しない。
 このSAOの世界に入った時から……入ってしまった時から、プレイヤーはこの世界に囚われてしまったのだから。
 何より、この世界の死は、そのまま現実世界での死に直結してしまう。
 そう、死んでしまうのだ。ゲームの世界だというのに。
 死ぬことが許されないゲーム……もはや、ゲームではない、現実世界と同等になってしまったこの世界で、ベータプレイヤー達の行動は正規サービスからの参加者の反感を買ってしまった。
 結果、「ビーター」と呼ばれるようになった彼らは忌み嫌われ、ベータプレイヤー達はそのことをひた隠しにするようになった。
 一部の……キリトのように、あえてそのことを表に出して行動するプレイヤーを除いて。

「何でそんなやつを?」

「さあ? かなりの物好きなんじゃねーの? ま、どうせ俺達にはどっちも雲の上の存在だ。例え閃光のアスナがそのビーターと恋人同士になろうが結婚しようが、関係ねーよ」

「……ま、確かにそうだけどよ」

 と、男達はそこでこの話を打ち切り、また別の噂話の検証を始めた。

「恋人同士……結婚……キリトさんが、結婚……?」

 一方、今の会話に思わぬダメージを受けているのはシリカだった。それはもう、

「ぴぃ……ぴぎぃ……」

 今、その腕がピナの首を思いっきり握りしめていることに気が付かないくらい。

「結婚って……あの、一緒に暮らしたり、ご飯を『はい、あーん』って食べさせ合ったり、お仕事にいく旦那様にいってらっしゃいのちゅーをする、あれ?」

 どこぞの少女漫画の知識をそのまま持ち出したかのような、新婚というよりどちらかというと恋人同士のやることに近い妄想に、シリカの顔がどんどん青くなっていく。

「……ぴ、ぎぃ……」

 ピナの顔はすでに青を通り越して白くなっていく。

「……確かめないと!」

 シリカは立ち上がり、フレンドリストを開く。
 SAOのフレンドリストは相手が今いる階層や場所も表示してくれるものだ。それを見れば今キリトがどこにいるか、一目瞭然なのである。
 もちろん相手の方からも同じことが可能なのでシリカはあまりフレンド登録をしていない。ストーカー行為をされたらたまったものではないからだ。
 ちなみにメニュー画面を開くには手で操作をしないといけない。なのでようやくピナはシリカの無意識PKならぬTK(テイマーキラー)から解放されたわけだが、

「………」

 ぐったりしていた。心なしか、圏内なのに頭上に表示されたHPが赤くなっている気がする。

「えっと、キリトさんの現在位置は……第、一層?」

 思わず呆けた声を上げてしまうシリカ。まあ、攻略組のキリトが今更始まりの地である第一層にいるのだ、驚くのも無理はない。
 だが、シリカにとっては好都合だ。ハイプレイヤーに名を連ねるようになったといっても所詮中層圏での話であり、最前線組である攻略組のキリトが普段いるであろう高階層にいけるはずがないのだ。

「第一層なら私でも余裕でいけるし、この時間ならキリトさん、今日は第一層で宿を取るかも……よし、ピナ、すぐにキリトさんのところに行こ、う……ピナ?」

 結局、シリカがキリトの後を追えたのは翌日の昼になってからのことだった。
 理由は言うまでもなく、親密度が「大嫌い」まで下がってしまったピナのご機嫌を取っていたためである。

C83挿絵

テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学

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