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魔法少女リリカルなのはSS 「無機の心が思う事」 第五話 『idea~想い~』

 来るかも知れない追っ手を避ける為に少し遠くまで来ていた事と、いくら機械の体とはいえマッハキャリバーを全速力で走らせるのは危険だという理由から、目標地点である機動六課隊舎に着く頃には日が傾き始めていた。

「午後四時か……五時までに、お母さんに会えないといけないんだよね?」

「……うん。それを過ぎると……ちょっと、ね」

 道の途中、ポーラは母親の事と自分の脳にある最悪の爆弾の事をスバルに告げている。だがスバルは、驚きはしたものの約束を違えるような事は全く考えなかった。

「でも……そのお母さんの勤め先が機動六課とはねえ……」

 思わず苦笑いを浮かべるスバル。機動六課の……少なくとも隊長陣のポーラへの反応はあんな感じだったので、間違いなく歓迎されないだろう。それに、ティアナ達も……こう言っては何だが、心境が変化しているかもしれない。

「……でも、行くしかない」

 約束したのだから。母親に、合わせてあげると。

「……問題は、ポーラのお母さんが何処にいるか、だよね」

 順当に考えれば機動六課の隊舎だろう。しかし、なのは達も恐らくポーラの母の情報を入手している可能性が高い。そうなった場合、果たしていくらクラナガンの外れにあるとはいえ一応都市部に位置する機動六課隊舎に置いておくだろうか。もっと危険の少ない、地方の荒野に移動するのが普通ではないだろうか。
 その考えを裏付けるように、ここからそう遠くない、しかし廃棄区画になっていて人が誰もいないところで魔力反応があった。これは恐らく……。

「なのはさん……」

 やはり、今回は敵に回ってしまっていると考えるしかないのだろう。スバルはそれが何だか悲しくて……悔しかった。

「……あぁん、もう、どっちに行けばいいんだろう」

 時間的に両方に行く余裕はない。どちらかに絞らなければならないのだが……。

「私、考えるの苦手なんだけどなあ……そういうのはいつもティアに任せていたし……」

 ……そういえば、彼女はこの事を聞いて、どう思ったのだろうか。敵に、回ってしまったのだろうか。
 もしそうなら、流石にきつい。だが、スバルとしては……そうであって欲しかった。

「ティアは……執務官を目指しているんだもんね」

 だとしたら、この事件を持ち入れたフェイトについた方が有利になるのは確実だ。ポーラには悪いが、こんな事でティアナの歩みを止めたくなかった。そしてそれは、フェイトを敬愛し、自分の道を歩もうとしているエリオやキャロにも言える。

(……大丈夫。アタシ一人でも、ちゃんとポーラをお母さんに合わせてあげるんだ!)

 そう決意を新たにし、スバルは立ち上がろうとしたその時だった。

――スバル、聞こえる?

――え? ティ、ティア!?

 そのティアナから、念話で通信が入ったのだ。

――今どこら辺にいるの? すぐ近く?

――え? あ、その……。

 正直、答えていいのか迷う。もし隊長陣についていたとしてもその事を攻める気は更々ないが、だからと言ってポーラとの約束を違えるわけにはいかない。

――いや、いいわ。答えなくても。

――え?

――その代わりよく聞いて。いい? 多分アンタはあの子……ポーラの家族を探していると思う。そして、時間がない事も。

――あ、うん……。

――黙ってろって言ってんのっ! それで、ポーラの母親がロングアーチのスタッフだって事も聞いてると思う。聞いていなかったらそういう事だから。そして会わせる為に六課の隊舎に向かうと思うんだけど、その途中で廃棄区画から魔力反応を感じると思う。頭が万年お花畑のアンタでも流石になのはさん達の罠だと思うだろうけど、いい? その考え自体がなのはさんの……正確には八神部隊長の作戦なの。

――どういう事?

――『破壊核(クラッシュ・コア)』……ポーラに潜んでいる危険因子は、なのはさんの『スターライトブレイカー』と同じ周囲の魔力を集めてエネルギーとする収束型。昨夜の一件の時シグナム副隊長が呟いていたようにまだそう魔力が収束されていない時なら破壊してその威力を結界魔法で封殺という方法もあったけど、制限時間に近い今となってはその方法では防ぎきれずに確実に多大な被害が出てしまう。そこで八神隊長達が考えた作戦、それは……。

――……ティア?

 一瞬だけ会話が途切れた後、ティアナははっきりとした声でスバルに伝えた。

――……転移魔法でポーラを被害が全くでない辺境地域に転送し、そこで『破壊核(クラッシュ・コア)』を起動させるという方法よ。

――!?

――良く分からないけど、八神部隊長達はこれに似た作戦を過去に経験しているらしいわ。だからその下準備も完璧に済んでいる。

――それじゃあ、機動六課の隊舎も廃棄区画も……。

――どちらも罠。どちらにも転送用の魔方陣が張られているし、ポーラのお母さんもいないわ。場所を二つに分けたのは、いくらアンタでも……。

――ポーラのお母さんをそのまま機動六課の隊舎に置いておくとは考えない。そして、ポーラを確保する為にアタシが確実に向かうであろう地点が必要になる……って事だね?

――この一年で少しは頭を使うようになったじゃない。つまりそういう事よ。

 成る程。確かにティアナの言う通りだった。しかし、そうなると……。

――じゃあ、ポーラのお母さんは一体どこにいるの?

――問題はそこ。実はさっき聞かされたんだけど、『破壊核(クラッシュ・コア)』はね、『無限破壊者(ジェネシッカー)』……つまりポーラの感情の爆発でも発動する可能性があるって分かったの。

――感情の爆発?

――うん。この『破壊核(クラッシュ・コア)』、ポーラにとって唯一生身の時と同じ部分……脳のところに付けられているの。知っての通り、脳は人間の全てを司る最も重要な部位。感情だって、そこで処理されている。そういう風に設定するの、難しい話じゃないわ。

――そん、な!?

――だから八神部隊長達はポーラとお母さんを合わせるのは危険だと判断し、もっとも安全なところに避難させたの。

――もっとも、安全なところ?

――予想出来ない? ミッドチルダ内でもっとも強固な防衛機能を誇り、魔導師がもっとも集う場所。そして都心部にある為、いくら何でも常識ある管理局の魔導師が最悪の状況を考えて危険因子を連れて来ようとはしないであろう場所……スバル、アンタのような正義感溢れる人間なら特に、ね。

――!? まさか!

 あった。心当たりが、一箇所だけ。

――時空管理局……地上本部。

 その結論に達した時、スバルは思わず近くにあった木を拳で叩いた。はやての考えが……隊長陣のやっている事が正しい事はスバルにも理解出来る。だが……、

「ポーラが……ポーラが一体、何をしたって言うんだよ!」

「スバルお姉ちゃん……」

 それまで黙ってスバルの様子を見ていたポーラが、心配そうにその痛々しいまでの姿を見つめている。そしてしばらく考える素振りを見せた後、意を決したような表情で言葉を告げた。

「……スバルお姉ちゃん、あのね、ひとつ、言ってなかった事があるの」

「……え?」

「あるの。たったひとつだけ、私の頭にある、『破壊核(クラッシュ・コア)』の起動を防ぐ方法が」

「!? それ、本当なのポーラ!?」

 思わずポーラの肩を力一杯掴んでしまうスバル。

「ス、スバルお姉ちゃん、ちょっと痛いよ……」

「あ、ごめん……」

「ううん、損傷はないから大丈夫だよ……これを言わなかったのは、その条件に私がお母さんに会わなくちゃいけなかったからなの。それを達成出来そうな状況じゃなかったし、多分信じられない話だろうから今まで言わなかったけど……」

「お母さんに会う事? ……もしかして、『感情の爆発』とかいう起動条件と何か関係あるの?」

「え……?」

 スバルの言葉に呆けたような顔をするポーラ。

「えへへ、何で知ってるのって顔だね。さっき念話していたでしょ? その相手……昨日一緒にいた、髪を二つ結びしていたティアナって子が教えてくれたんだ」

「……あ、そうなんだ」

「よし、そういう事なら話は早いね……行こ、ポーラ!」

――ティア、聞こえる? アタシ……今から地上本部に向かうよ!

――スバル!? ちょっ、本気なの!?

――心配しないで。ポーラが教えてくれたんだ。『破壊核(クラッシュ・コア)』の起動を防ぐ方法があるって!

――え……?

 先程のポーラと同じように呆けたような声を返すティアナに、スバルは、

――……ティア、心配してくれてありがとね。でも私……ポーラをお母さんに会わせてあげたいんだ。まだ、ちゃんとお母さんが生きてるんだから……だからどうしても、会わせてあげたいんだ。

 礼と、そして自分の思いをぶつける。

――大丈夫、悪いようにはしない……絶対、させないから! ティア、私を信じて!

――……ったく、勝手にしなさいよ! この馬鹿スバルッ!

 怒号と共に念話を切られる。そんなティアナにスバルはもう一度心の中で感謝してから、

「……ポーラ、準備はいい? いくよ!」

 スバルの傍で心配そうな顔をしていたポーラに、笑顔でそう告げた。


――なのはちゃん、フェイトちゃん、聞こえるか!?

――はやてちゃん? どうかしたの?

――予想外な事が起こった。スバル、真っ直ぐ地上本部に向かっとるらしいんや!

――え!?

――なっ!?

 はやてからの緊急の念話に、なのはとフェイトは驚きを隠せなかった。

――作戦変更や! なのはちゃんとフェイトちゃんは急いで地上本部に向かってくれんか!? うちもすぐに向かう!

――了解!

――了解!

「ヴィータ、リィン、うちらもすぐに出る。外で待機しているシグナム達にもそう告げてや!」

「おうっ!」

「お任せです!」

「グリフィス君、うちらの飛行許可を! ヘリで行くより若干速いはずや!」

「は、はい!」

 グリフィスの返事を確認すると三人は騎士甲冑を身に纏い、大急ぎで訓練場の方へ出てすぐにでも飛べる準備をしていた、その時だった。

「紫電……一閃!」

「!?」

 よく知る声とともに、よく知る人物の技がはやて達目掛けて放たれる。

「くっ! リィン、はやてを中心に結界を!」

「は、はいです!」

 間一髪の所で結界魔法の展開に成功し、直撃を防ぐ事が出来た三人。そして、その攻撃の主である人物を皆信じられないといった表情で見つめる。

「シグナム……?」

「……どういう事だよ……答えろ!」

 攻撃の主……シグナムは、その言葉に全く動じた様子を見せず、レヴァンティンを構え直した。

「昨日、私が述べた通りです。主はやて……」

「……どういう事や?」

「テスタロッサは優しい。そして主、貴女も。私は、そんな貴女に罪の業を背負って欲しくはない」

「だからって攻撃してくんのかよ!? 分けわかんねえんだよ!」

「非殺傷設定だ。主はやてを傷付ける事は無い、絶対だ。主はやて、この不肖者を許せなどと厚顔無恥な事を言うつもりは全くありません。いくら処罰して下さっても結構です。しかし、どうかこの場はお引き下さい。私は貴女の騎士として……貴女の心を、お守りしたいのです。あの機械仕掛けの少女は……私が、一人で破壊します」

「……シグナム」

 シグナムのその言葉に、はやては目を閉じ、その口元に小さく笑みを浮かべる。

「……ありがとなシグナム。シグナムの気持ち、うちは凄く嬉しいよ……でもな、うちも自分の思いを曲げるつもりは無い。お願いや、ひとりで何もかも背負おうとするのは止めようや……それでも、シグナムが自分の思いを突き通すというなら……」

 そこまで言って、はやてはシュベルトクロイツをシグナムに向け、開いたその瞳に、決意を滲ませた。

「うちが、お仕置きしたるで」

「はやて!?」

 そんな二人を、動揺しながら交互に見つめるヴィータ。

「なあシグナム、嘘だって言ってくれよ! どうしてアタシらが戦わなくちゃいけないんだよ!?」

「さっきも言った通りだ、ヴィータ。私は、主はやての心をお守りしたいだけだ」

「だからはやてと戦うのかよ!? 意味わかんねよ!」

「……それでいいのだ、お前は。ただ真っ直ぐに、主はやての、そして、高町達の力でいてやれ。これからも」

「この……馬鹿リーダーッ! アイゼン!」

《Tödlich schlag》

「テートリヒ・シュラークッ!」

 ヴィータがそう叫ぶと同時に、グラーフアイゼンでシグナムを攻撃しようとする。

「穿て、鋼の軛!」

「なっ!?」

 だが、その瞬間大地が突起のように隆起し、その攻撃を阻む。この技も見覚えがあった。任務で機動六課から離れていた、最後の守護騎士の一人。

「ザフィーラ……」

「……遅くなった。ヴィータ、お前の相手は俺がしよう」

 最近ははやての魔力消費を抑える為ずっと狼型でいた盾の守護獣、ザフィーラ。その人型を見るのは、本当に久しぶりであった。
 まさか、敵として見る事になるとははやてもヴィータも流石に思いもしなかったが。

「……味方に付く方を間違えていないか、ザフィーラ」

 そんなザフィーラに、シグナムは苦笑を交えた笑みを浮かべる。

「いや、間違えてなどいない。こちらに向かう途中、この事件の内容を聞いた時から予想出来たし、決めていた。こういう状況になるだろう事も、どちらに付くかも」

「何なんだよ……どうしたんだよ二人とも! 分けわかんねえって言ってんじゃねえかよっ!」

「先程シグナムが言った通りだ。お前はそれでいい。俺らはただ単純に、己の我侭を通したいだけでしかないのだからな」

「くそ……畜生っ!」

 思いの捌け口が見つからず大声で叫ぶヴィータの横で、リィンもまたシグナムの隣にいる自分と同じ存在に言葉を掛けた。

「……アギトちゃん」

「何も言うな、バッテンチビ。昨日言った通りだ。アタシのロードは、あくまでシグナムなんだ。だからアタシは……シグナムに付いていく。それが、アタシが見つけた、新しい生き方だからな」

「……バッテンチビって言うな、です」

 小さな声でいつもの反論をした後、リィンははやてに向き直る。

「……はやてちゃん!」

「……ああ、分かっとる。二人を……いや、三人を何が何でも止めるで!」

「はいです!」

「……アギト、いいか?」

「ああ、アタシが力を貸してやるんだから……自分の思い、ちゃんと貫けよ、シグナム」

「もちろんだ」

 そして、二人は同時に己の力を最大限以上に引き出してくれる相棒をその身に宿した。

「「ユニゾン・イン!」」


 そんな六人の様子をそっと見つめる、一人の人影があった。

「みんな……」

 湖の騎士、シャマルは自分の仕事場である医務室で、クラールヴィントの能力「旅の鏡」を使いそっとその様子を見ていた。
 何故自分はここにいるのか、どうして一人だけ、ここで佇んでいるのか。

「………」

 本当は、今すぐにでもあの場に駆けつけたい。だが、分からなかった。どちらに付くべきかが。
 はやての思いもシグナムの思いも分かる。そして、どちらも決して間違っているとは言えない。だから、シャマルはここでずっと葛藤をしているのだ。

「……私は……卑怯者ね……」

 悔しさのあまり瞳に涙を浮かべながらも、シャマルは「旅の鏡」が映すその状況から目を背けなかった。
 この悔しさこそが今の何も出来ずにいる自分への贖罪なのだと感じながら。


「急ごう、なのは!」

「うん!」

 廃棄区画を担当していたなのはとフェイトは、はやてからの念話が切れると同時に空へと舞い上がった。

「――!?」

「えっ!?」

 そこに二つの方向からこちらに向かってくる二つの砲撃。虚を付かれながらも二人はそれぞれ結界魔法を展開して難なくそれを防ぐ。

「……なのは」

「……うん、フェイトちゃん」

 二人はお互い頷き合うと、その二方向にそれぞれ別れて向かった。
 なのはが向かったのは、さっきの地点からかなり離れた廃墟区画の外れ。そこには、なのはの予想通りの人物が佇んでいた。

「……ちゃんと目標地点を計算出来ていたし、威力も申し分なかった。流石だね……ティアナ」

 クロスミラージュのモードスリー、ロングレンジ型形態「ブレイズモード」。前回のJS事件の時は出力強化のみに終わっていたその本来の姿で、ティアナはかなり距離の離れていたなのはに攻撃を加えたのだ。

「……なのはさん。スバルは……本当に、心からあなたに憧れているんです」

「え……?」

 唐突にティアナの口から語られた言葉に、なのはは思わず呆けたような声を上げた。

「そして、アイツの前では言えないけど……アタシは、アイツには心から感謝しているんです。アタシは訓練生時代、ほんと嫌なやつでした。自分の夢の為とか言って回りを省みようとせず、ただ無茶して突っ走るだけで……なのはさんも、良くご存知ですよね?」

「にゃはは……そうだね」

「でも、アイツはそんなアタシに無邪気に構ってくれた、微笑んでくれた、友達だって言ってくれた唯一の人間なんです。最初は、ただ単に鬱陶しいだけでした。でも、何でしょうね……アイツの能天気さに付き合っていたら、いつの間にかアイツに感化されてたみたいです。こんな、自分の夢をぶち壊しかねないような事をしようとしてるんですから」

「………」

「でも……不思議と後悔はないんです。だから、こんな馬鹿げている事をしてやりたいと思うくらい、本当に良いやつだから……憧れだったなのはさんと対峙する事になってもポーラの願いを叶えてあげようとするくらい、良いやつだから……だから、アイツの幻想を、なのはさんへの憧れを、壊したくないんです! だからっ!」

《Dagger mode》

「今度はアタシが、アイツの、スバルの為に……親友の為に、すべてを賭けます!」

 クロスミラージュを近接戦闘型である「ダガーモード」に切り替え、ティアナは真っ直ぐ、凛とした視線でなのはを睨んだ。
 そしてなのはは、そんなティアナに向かって……小さく微笑んだ。

「強くなったね、ティアナ……身体も、そして……心も」

《Buster mode》

 だからなのはも応える事にした。レイジングハートを「バスターモード」に切り替え、ティアナと真正面に対峙する。

「……いくよ、ティアナ!」

「はいっ!」


 一方、なのはとは正反対の方向に向かっていたフェイトもまた、予想通りの相手と対峙していた。

「エリオ……キャロ……」

 先程の砲撃は、キャロが使役する竜フリードリヒ……フリードの操る炎「ブラストレイ」だろう。その証拠に、普段は小竜の姿をしているフリードが真の姿である「白銀の竜」の姿になっている。

「二人とも、どうしてこんな事をしたのか……教えてくれないかな?」

 正直、フェイトは少々混乱をしていた。まさかこの二人が……あんなにも自分を慕ってくれていた、そしてフェイト自身も愛情を注いでいたこの二人があんな行動を取った事が、どうしても信じられないのだ。

「……約束、したからです」

「……え?」

 エリオの言葉を理解出来ず、思わず聞き返してしまうフェイト。だがそんなフェイトに、エリオとキャロは何故か小さく笑みを浮かべて、まるで諭すように告げた。

「あの時……JS事件の時、私達は約束しました。フェイトさんが道を踏み外そうとしたら、私達が叱ってあげますって!」

「僕達は、フェイトさん達が間違っていると思うから……だから、叱りに来たんです! フェイトさんの……家族として!」

「――!?」

「「それが、フェイトさんへの、僕(私)達が応えるべき答えだと思うから!」」

「……ふふ、あはは……」

 二人の真っ直ぐな視線を受け、フェイトは……笑った。心から、嬉しそうに。

「……こんな日が来るなんて思わなかった。何でだろうね、寂しいと思う反面……凄く、嬉しいんだ」

(ジェイル・スカリエッティ……あなたに見せたかった。今の二人の姿を。私の人形なんかじゃない、自分の意思で私と対峙している今の二人を)

「手加減はしません……だから、フェイトさんも手加減なんてしないで下さい!」

「うん、分かってるよ……いくよ、バルディッシュ!」

 己の信念を賭した味方同士の……しかし、決して仲違いではない本気の戦いが。
 今、始まった……。

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 山場シーンその1、はやて&リィン&ヴィータVSシグナム&アギト&ザッフィー、ティアナVSなのは、フェイトVSエリオ&キャロ。
 ぶっちゃけやり過ぎたような気が気がしないでもありません、特にティアナVSなのはとかww ティアナにトラウマが残らない事だけを祈りますww

テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学

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